我が家で熱帯魚を飼うようになってかれこれ十数年。きっかけは日本フラワー&ガーデンショウに行ったとき、ブースの中に熱帯魚と水槽用品を扱う店が出ていたことでした。
夫婦二人とも犬好きですが、ペット禁止のマンション。連れ合いは子供の頃、庭に池があったこともあり、魚に興味があり、わたしが鉢植えなどを見ている間、熱帯魚を扱う店にいました。
そして「熱帯魚を飼いたい!」とわたしを店に呼び込みました。
「頻繁に水を変えて、水槽を洗うとか、できるの?」
「このハイドロテラリウムなら水槽を洗うのは1年に一度で足りるんだって!」
ハイドロテラリウム、またの名アクアリウムは、水槽の中に陸地を作り、陸地に下から汲み上げた水を滝のように流し、土を介することで水を浄化していくといった仕組み。立木を組んだ上に土を載せて、そのうえで緑を育て、魚はそれぞれ流木のかげなど自分の陣地を作れるため、複数の魚がわりと落ち着いて一緒にいられます。
自然を切り取ったような風景もよかったので、その場で道具を1セット買い、以来、熱帯魚を飼うようになりました。
意外なくらいになついて可愛い!
エンゼルフィッシュの子育てはけなげ
手軽に始めるならベタのプリティガーデン
意外なくらいになついて可愛い!
実際に飼うまでは、熱帯魚は、こちらに関係なくぼんやり泳いでいるインテリアみたいなものとしか思っていませんでした。
確かに小さくて群れで行動している熱帯魚はあまり個性が見えづらいものもいますが、1匹ずつの個性がはっきりしていて、めちゃこちらになついてくれる熱帯魚もいろいろいます。
一番のお気に入りだったのは淡水カレイ。上の写真はかれこれ7歳くらいの頃の、うちで一番長生きしたカレイが、背中に新人の小さなカレイを載せているところ。カレイは互いにくっついているのが好きで、この2枚重ねどころではなく、よく3枚重ねにもなっていました。
大きいほうは本当になついてくれていて、水槽の奥へ向かっているときに、わたしの近づく足音が聞こえると、くるっと振り向いて、飛んできて、水槽の前面に張り付いて迎えてくれました。ガラス越しにおなかをなでて、ときにはスポイトで冷凍の生餌を1つずつ口に入れてやりました。
カエルを飼ったこともあります。めちゃ可愛かったけど、エンゼルフィッシュにいじめられて…かわいそうなことをしたなあ。
淡水ふぐもかわいかったなあ。ただお互いに仲が悪くて大変でしたが…。
エンゼルフィッシュの子育てはけなげ
エンゼルフィッシュは何度も卵を産みました。ほかの魚と一緒にしておくと、卵を守ろうとケンカが絶えないので、おなかがふくらんでくると夫婦で別の水槽へ。
卵がかえるまで夫婦で交代にひれで水流を卵に送ってやる姿がけなげ。
さらに卵がかえってからは、葉から飛び立った子が遠くへ行かないように、親が口で吸い取り、また葉の上にぷっと噴き出して元の位置に戻してやったり…。下の写真がそれです。ほんと子育てにがんばってました。
手軽に始めるならベタのプリティガーデン
水槽洗いは一年に一度でも、水槽に苔がついたのを洗ったり、時折減った水を足してやったり、水が汚れないように薬を足したり…いろいろやることはあります。
「そこまでやる自信はないなあ」という方にお勧めするのが、先日わたしがある見本市で、ペット用品専門店「チャーム本店」のブースで見た「ベタのプリティガーデン」。
ベタというのは熱帯魚の1種で、美しさと丈夫さが特徴。
洪水後にできた一時的な水たまりとかでも育っちゃいます。なにより楽なのが、酸素ポンプが不要なこと。それこそコップの中でも育てられます。デパートのインテリア売り場にさりげなくベタを入れた器が置いてあったりします。
ベタを飼う時の注意点はただひとつ。1匹で飼うこと。闘魚とも言われるベタは縄張り意識が強く、ほかの魚がいるとどちらかが死ぬまで戦っちゃいます。
ベタはひらひらしたヒレがきれいで、色もいろいろ。赤や青、白にグリーン…さらにはグラデーションになっているベタもいます。
「ベタのプリティガーデン」は、フタの部分が器になっていて土を入れて、そこに水耕栽培の植物を植えて、上は植物、下は熱帯魚を同時に楽しめるセット。
セットの中身は
まずフタ付きの水槽。幅11.5×奥行き10.8×高さ17.5cm、容量は900ml、1リットル足らずと手軽なサイズです。
「APIベタプロテクト」はベタにとって有害な水道水中に含まれるカルキを抜いて、ベタの粘膜を保護し、ベタのフンや食べ残しから発生するアンモニアを無害化してくれる薬。水槽を最初にセットするとき、水を交換したときなどに入れます。
「ベタ・ストーン」は上のパッケージの写真の水槽に見えている肌色の石で、水質浄化の役割を持っています。ふつうの水槽はフィルターで水をろ過して、水をきれいな状態に保ちますが、フィルターが使えない小さな容器でべたを育てるときにはこれが不可欠です。
ベタのエサはベタ向きの、浮いている一口サイズの餌です。
レカトンはニオイやムシが発生しない人工土です。
中に入れるベタと上に植える植物は別途買いましょう。どんな色のベタにするか、選ぶのが楽しみ!
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